Pierre-Augustê Renoir
ピエール=オーギュスト・ルノワール [フランス]
Bal du Moulin de la Galette
(ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場) 1876年
ムーラン・ド・ラ・ギャレットとはダンスホール。日曜の午後、若者たちが野外ダンス楽しんでいる場面でしょう、ダンスするカップルや友達の楽しそうな表情、笑い声が聞こえてくるようです。木漏れ日の光が見事ですね。光の効果的な表現や曖昧な輪郭、複雑な空間構成などに画家の優れた印象主義的な技法がみられます。当時のカフェ本来の姿とは異なる陽気な本作の雰囲気に、幸福な社会や世の中を望んだルノワールの世界観や趣向なども示されているとの解釈もされています。
今すぐ絵の中に飛び込んで行きたい気分になります。
絵の中に飛び込みたいですね!
ルノワールはこの近くにアパートを借り、日曜日ごとに通いつめて何枚ものスケッチを描き、それをもとにアトリエで制作しました。実は登場人物の多くも、彼の友人知人がモデルです。にぎやかな雰囲気が描きだされたこの作品は生の喜びに満ち溢れています。彼は人がかきたかったのです。